モジュールウィザードを使用したコードの生成 (Windows*)

このトピックは、Windows* にのみ適用されます。

インテル® Fortran モジュールウィザードを起動するには、[ツール] > [Intel Compiler] > [Intel® Fortran Module Wizard] を選択します。

モジュールウィザードは、一連のダイアログボックスを表示します。ダイアログボックスでは、COM オブジェクトやオートメーション・オブジェクトを選択したり、追加情報などを提供することができます。

COM オブジェクトとオートメーション・オブジェクトは、型情報により自身を説明します。オブジェクトの型情報には、オブジェクトのインターフェイスに関して、プログラミング言語に依存しない記述が含まれます。型情報は、オブジェクトのタイプ・ライブラリーからも取得できます。

タイプ・ライブラリーは、任意の数のオブジェクト・クラスやインターフェイスなどの型情報の集合です。タイプ・ライブラリーは独自のファイル (通常は拡張子 .TLB) に格納したり、別のファイルの一部として格納することができます。例えば、DLL を記述するタイプ・ライブラリーを、その DLL 本体に格納することができます。

モジュールウィザードを起動した後、ダイアログボックスの [COM] タブには、システムに登録されているタイプ・ライブラリーのリストが表示されます。([.NET] タブもあります。これは、「.NET コンポーネントの使用」で説明されています。)

リストには、次の 3 つのカラムがあります。

リストから 1 つのコンポーネントを選択するか、[Browse for Type Library...] ボタンをクリックしてシステム上のタイプ・ライブラリーを参照することができます。

ダイアログボックスには、[Generate code that uses Automation interfaces] オプションもあります。このオプションが選択されていない場合、ウィザードはコンポーネントの COM インターフェイスを使用してコードを生成します。

コンポーネントのドキュメントには、コンポーネントが COM インターフェイス、オートメーション・インターフェイス、またはデュアル・インターフェイスのいずれを実装しているかが記述されています。デュアル・インターフェイスは、COM インターフェイスとオートメーション・インターフェイスの両方をサポートします。デュアル・インターフェイスをサポートするコンポーネントでは、[Generate code that uses Automation interfaces] オプションをオンまたはオフにできます。COM インターフェイスの方が、より効率的な (より高いランタイム・パフォーマンスを実現する) 傾向にあります。

ActiveX* コントロールはオートメーション・インターフェイスを実装します。ActiveX コントロールを使用する際は、[Generate code that uses Automation interfaces] オプションをオンにしてください。

リストからコンポーネントを選択するか、[Browse for Type Library...] ボタンをクリックしてコンポーネントを選択したら、[Next] をクリックします。

このダイアログボックスでは、タイプ・ライブラリーに定義されているメンバーのリストを表示します。[Select All] ボタンをクリックして、タイプ・ライブラリーのすべてのメンバーを選択するか、リストからメンバーを選択します。ウィザードでは、選択されたメンバーが使用されます。

ダイアログボックスには、ウィザードにより生成されるコードに関する 2 つのオプションがあります。

必要に応じてモジュール名を変更し、[Finish] をクリックします。

.NET コンポーネントの使用

[.NET] タブは 1 番目のダイアログボックスにあります。モジュールウィザードは .NET コンポーネントについての型情報を直接読み取ることはできません。ただし、.NET Framework ツール (Visual Studio* に付属) には、タイプ・ライブラリー・エクスポーター (Tlbexp.exe) が含まれています。タイプ・ライブラリー・エクスポーターは、.NET コンポーネントで定義された型について説明する COM タイプ・ライブラリーを生成します。(共通言語ランタイム・アセンブリーとしても知られています)。

[.NET] タブでシステムの GAC (Global Assembly Cache) に登録されているアセンブリーを表示します。リストには、[COM] タブと同じ 3 つのカラムと、[Browse for Assembly...] ボタンがあります。リストから .NET コンポーネントを選択するか、[Browse for Assembly...] ボタンを使用して、システム上の .NET コンポーネントを選択します。

[Next] を押して、タイプ・ライブラリー・エクスポーター・ツールを起動し .NET コンポーネントからタイプ・ライブラリーを作成します。ツールによりエラーメッセージが返された場合、メッセージがダイアログボックスに表示され、ウィザードは 1 番目のダイアログボックスに戻ります。この場合、Fortran モジュールは生成されません。ツールの実行が成功した場合は、2 番目のウィザード・ダイアログ・ボックスがタイプ・ライブラリーで見つかったメンバーとともに表示されます。タイプ・ライブラリー・エクスポーター・ツールで使用できる .NET コンポーネントには制限があります。例えば、タイプ・ライブラリー・エクスポーター・ツール (TLBEXP) によって返される一般的なエラーメッセージには、次のようなものがあります。

You cannot use Tlbexp.exe to produce a type library from an assembly that was imported using the Type Library Importer (Tlbimp.exe). Instead, you should refer to the original type library that was imported with Tlbimp.exe. (Tlbexp.exe を使用して、タイプ・ライブラリー・インポーター (Tlbimp.exe) でインポートしたアセンブリーからタイプ・ライブラリーを生成することもできません。代わりに、Tlbimp.exe でインポートした元のタイプ・ライブラリーを参照する必要があります。)

この場合、.NET アセンブリーはタイプ・ライブラリーの情報を基に生成されています。モジュールウィザードで使用するためには、アセンブリー・プロバイダーからオリジナルのタイプ・ライブラリーを取得する必要があります。

詳細は、.NET Framework ツールのドキュメントを参照してください。

ウィザードは、タイプ・ライブラリー・エクスポーター・ツールを /nologo/silent オプションで実行します。モジュールウィザードを起動する前にツールを実行してタイプ・ライブラリーを作成することもできます。

インテル® Fortran モジュールウィザードのコマンドライン・インターフェイス

インテル® Fortran モジュールウィザードには、コマンドライン・インターフェイスがあります。MODWIZ コマンドには次の形式があります。


MODWIZ [options] typeinfo-name

MODWIZ コマンドオプションのリストおよび typeinfo-name についての説明が必要な場合は、次のコマンドを Fortran のコマンドプロンプト (インテル® Fortran コンパイラーのプログラムフォルダーで利用できます) で入力してください。

MODWIZ /?

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